【PMS×生理管理アプリ徹底検証#3】大切な体だから。信頼性を第一に考える「ケアミー」は生理前に優しいのか？
こんにちは！Fem.standです。
PMSに悩む人が自分に合った生理管理アプリに出会うことを目指す「PMS×生理管理アプリ徹底検証」シリーズ、第三回の今回は「ケアミー」を検証します。
■【第一回】4MOON
■【第二回】Clue
ケアミーの概要
2020年6月にリリースされた、産婦人科医監修の元開発された生理管理アプリ。医療専門家とのチャット相談ができたり医療記事が読めるなど、「信頼性」を強みとしています。ピンクを基調とした生理管理アプリが多い中、爽やかなグリーンがアプリのテーマカラーです。
ケアミーの主な機能
| 生理・排卵予測 | ○（単純計算） |
|---|---|
| 周期に合わせたアドバイス | ○ |
| 基礎体温 | ○（グラフあり・体温計連携なし） |
| 体重・体脂肪率 | × |
| 体調記録 | ○（24項目、おりもの・不正出血・生理痛・経血量別） |
| メンタル記録 | ○（7項目） |
| その他の記録項目 | 性行為、メモ |
| レポート・分析 | × |
| パートナー共有 | ○（有料会員限定） |
| 医療相談 | ○（有料会員限定） |
| 医療コンテンツ | ○（妊活等一部テーマ有料会員限定） |
| 広告非表示 | ○（有料会員広告なし） |
| テーマカスタマイズ | ○（一部有料会員限定） |
| 有料プラン | 275円／月（年間プラン） |
ダウンロード
おすすめポイント
他の生理管理アプリと比較して優れた点を中心にご紹介します。
①カレンダーの表示内容を目的に応じて変えられる
ほとんどの生理管理アプリでは、生理予定日・排卵予定日・妊娠しやすい日・記録の内容が一つのカレンダーに表示されます。ひと目で分かるのは良いですが、中には表示される項目が多すぎて見づらいアプリもありますよね。
ケアミーは、その都度生理のスケジュールのみ・妊娠可能性の高い日のみ・両方の３種類から表示項目を選択することができます。
※排卵予定日は常に表示されます。
②記録内容から医療コンテンツが最適化される
医療記事やコラムが閲覧できる生理管理アプリはケアミー以外にもありますが、ケアミーではなんとユーザーの記録内容から医療記事が最適化されます。レコメンドされる記事がユーザーによって異なるんですね。
例えば筆者は、生理前の期間にむくみやお腹の張りを記録したのですが、レコメンドされた記事はこんな感じ。
PMSやむくみに関する記事がレコメンドされていますね。ちょうど知りたいと思っていたテーマが医学的観点から解説されており、むくみの仕組みや対策を確認することに役立ちました。
内容はごく基本的知識になりますが、今まで悩んでいたけど原因や対策まで考えられていなかった方にとっては今後の生活の質改善に役立つ内容になっているはずです。また、各記事の最後に監修した医療専門家の氏名と写真が記載されているので、ネットによくある著者・根拠が不明瞭な記事よりは安心できる感覚があります。
③ピルモードが便利
ケアミーではアプリのモードを生理管理モード・妊活モード・ピル服用モードから選択でき、現在無料で全てのモードが利用できます。
ピルモードでは、以下のようにピル服用時間や日数・休薬期間の管理、ピル服用中の注意事項の確認などの機能が利用できます。
他の生理管理アプリでもピルモードが利用できるアプリはありますが、服用時間や休薬期間までカレンダーで確認できるアプリは少ないのではないでしょうか。
また、ピルの詳細や服薬中の注意事項をすぐに確認できるのも安心です。ピル服用中の方に最もおすすめな管理アプリかもしれません。
モードを切り替えてもこれまでの記録内容は失われないので、気になる方はぜひ試してみてくださいね。
もう少しなポイント
①ピルモードでは医療記事が表示されない
上段落でピルモードをベタ褒めしましたが、実はちょっと改善してもらえたら嬉しいところもあります。
ピルモードでは医療記事が表示されません。ケアミーの医療記事はテーマが豊富で、生理や生理痛、PMSだけでなく子宮頸がんや性感染症、性交痛などピル服用中にも気になる記事がたくさんあります。こういった記事はモードに関わらず読めるともっと嬉しいなと感じました。
生理管理モードではテーマの偏りなく記事が表示されるので、現状では医療記事が読みたい時にはアプリのモードを生理管理モードにする、という使い方が良いかもしれません。
②排卵予定日の通知が有料会員限定
多くの生理管理アプリでは、排卵日やPMS開始日、生理開始日に通知を受け取ることができますが、ケアミーでは排卵日の予測通知を受け取れるのは有料会員のみになっています。無料会員で利用できる通知は生理開始日通知のみです。
排卵通知は「もうすぐPMSが始まるよ」通知としても受け取れるので、PMSがつらい方には比較的重要な通知です。また、生理周期が乱れがちな方は、生理開始だけでなく排卵通知も受け取ることで生理周期を定期的に確認して、「生理開始当日だった！」のうっかりヒヤッとを回避することができます。排卵通知が大切なのは妊娠を希望している方だけではありません。
PMSや生理周期の乱れ、妊活など、本気で悩んでいる方にとってはあまり優しいとは言えないと感じました。
ケアミーはPMSに役立つのか？
さて、それでは理解・対策・実践の3つのポイントから「ケアミーがPMSに役立つのか」を評価していきたいと思います。
各ポイントの分析理由等については第一回の解説をご覧下さい。
チェックポイント①理解：傾向を把握できるか
- 記録を振り返ったときに自分のPMSの特徴が分かりやすいか？
評価：★★☆☆☆
記録項目は心身ともに的確ですが、振り返りづらいことから低めの得点となりました。カレンダーやグラフを見てパッと自分の生理前の不調の傾向が分かりやすいというのは大切なポイントです。
有料会員でも分析機能はないので、単に症状を記録するだけならケアミーでも良いかもしれません。
チェックポイント②対策：対策を検討できるか
- PMSに影響を与えそうな要因を見つけ対策をたてられるか？
評価：★★★☆☆
医療記事の充実度得点です。医療専門家監修、かつ監修した専門家の身元が明確なことから、信頼性の高い情報を得ることができます。PMS対策初心者、生理が始まったばかりの低年齢層のユーザーにとっては対策を立てるうえで役立つ情報を得られます。
ただ、これまで色々な対策を実施してきた方にとっては既に知っている事実の確認にしかならないため、そこまで高い評価ではありません。
また、症状については記録できても、ストレッサー（睡眠・食事など）に関する記録が全くできないので、マイナス2点の評価となりました。
チェックポイント③実践：対策実践の機会を逃さないか
- 生理前に備えてお知らせしてくれるか？
評価：★★☆☆☆
ケアミーの通知機能は、無料会員で生理開始日のみ、有料会員で生理開始・排卵日の通知を設定することができます。無料会員でも様々な通知を受け取れる生理管理アプリが多い中ではかなり機能が限られていると言えます。
ただ、生理開始日通知の通知日は最長14日前に設定できるので、自分のPMSの開始時期がある程度分かっている方はうまく活用することができるかもしれません。
また、パートナー連携機能が有料会員限定であることも減点の理由です。
総合評価
総合評価：★★☆☆☆
理解・対策・実践のポイントから評価すると、ケアミーはPMSに関する基礎知識を得る「対策」が得意なアプリと言えます。
特に、最近PMSというものを知り、自分の悩みが生理前によく見られるということに気付いたという「PMS初心者」の方が、PMSの基礎知識を得るという使い方ができそうです。記録項目は生理前の代表的な不調がまんべんなく揃えられており、医療記事は基礎的な知識が中心なので一般的な知識、自分に関する知識どちらも得られます。
3つのモードのなかでピル服用モードは無料でも制限なく使えるので、PMSがつらくて低用量ピルを服用している方にはピルモードが役立つかもしれません。
なお、ケアミーは学生のユーザーでも使いやすいようにアプリが低容量であることも重視しているので、軽いアプリで最低限の機能を利用したいという方にはぴったりのアプリです。その点から見れば、機能が限定的なのはしょうがないことと言えますね。
総じて、PMS対策初心者に役立つ生理管理アプリと言えます。
ケアミーはこんな人におすすめ
- ピルの管理に苦労している方
- 最近自分がPMSかもしれないと思い始めた方
- 生理や避妊、自分の身体について、医療記事や専門家への直接相談から知識を得たい方
終わりに
今回は、「生理管理アプリ×PMS」シリーズの第三回として、大切な体のことだからと信頼性を最も大切にする「ケアミー」を徹底検証しました。
今後も様々な生理管理アプリの検証を行っていきます。投稿をお楽しみに！
気になるアプリがあればぜひコメントで教えてくださいね！
